腹をくくろう

１週間ほど前から爪の中に入っているゴミを取ろうとしてたら、そこからプクッといった感じで目やにのようなものが現れた。膿だ。

僕は焦って可能な限り深爪にしてから消毒をかけた。ウィスキーがあればそれを口に含んで吹きかけたのだが、僕はお酒を飲まない。

お酒つながりで思い出した。僕は漫画のワンピースを読んでいるせいもあり、４年前から海賊にひどく憧れている。ウィスキーで消毒したいと思ったのもそのせいだ。

海賊のどこにそんな魅力があるのだろう。豪快さだろうか。将来のことをなにも考えてなさそうな頭の悪さだろうか。

海賊が将来のことをなにも考えず毎日を楽しく生きているのなら羨ましい。

いやしかし、海賊にも不安はあるだろう。普通に考えていつ死ぬか分からない。人間は動物だ。どんなアホでも死ぬのは怖いし、危険を感じれば金玉は縮み上がる。

腹がくくれてるんだろうなぁ。だから毎日が楽しいんだ。

腹がくくれているってなんだ？将来の見通しが立っているということか？

今の日本に腹をくくれている人間はいったい何人いるだろう。大企業に入社した新入社員。玉の輿に成功したなんのスキルもない女。年金暮らしの老人。それぐらいか。

もっとたくさんあるんだろうけどこういう時はだいたい３つでいいんだ。

将来のことを考えて漠然とした不安を覚えることはよくあることだ。憧れの職について失望するのもよくある。なんとなく専門学校に入学して１０年後まったく違う職業に就いていることもよくある。これまでにあなたに起きた悲劇は結構よくあることなのだ。

将来への不安は腹をくくることでしか解決しないのかもしれない。